LOTRプチ特集


 トールキンが遺した「指環物語」

隅々まで読み込んでいないし,まだまだ知識不足だけど,
雄大な世界観が好き,舞台となる中つ国が好き。

2002〜2004年にかけて映画化された「ロード・オブ・ザ・リング」は
原作世界をさらに深めるもので,感動と興奮,驚きに満ちていて大好き。

この特集では原作と映画の面白さについて綴っていくと共に,
映画三部作の感想文をまとめてみました。



自分だけの言葉を作って遊んでいた子供が,やがて言語学者になり,
少しづつ書き貯めていた想像世界を,情熱と夢を原動力に構築,
世に送り出した世界遺産に相応しい名著が「指環物語 (原題 The Lord of The Rings :直訳で指環の王)

命が消えるその時まで作中の世界「ミドルアース(中つ国)」創造に全精力を傾けた人の名前は,
J.R.R.トールキン(ジョン・ロナウド・ロウエル・トールキン:1892年1月3日〜1973年9月2日)

子供達の為に書いた「ホビットの冒険」
その世界観を更に広めて出版された「指環物語」
その後,中つ国ワールドを圧倒的なまでに拡張し神話化した「シルマリルの物語」を編集。


中つ国とそれをとりまく世界は年表になり,歴史となる。
地球創造から現代に至るまでのように壮大な物語。

これだけ歴史土台が強固だからこそ,個々のキャラクターに深みがある。
一人一人が何代にも渡って生きているんだなと実感させてくれる。


こんな途方も無い偉業を成し遂げ,第二の世界を構築したトールキンは,創造と想像の卓越者だと思う。

トールキンの頭の中を映像化したい。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                「指環物語」は「旅の仲間」「二つの塔」「王の帰還」からなる三部作

全てを統べる悪意に満ちた指環を,フロド・バギンズが仲間と共に滅びの山へ葬りに行く旅物語。


戦争で荒廃した時代背景で執筆された影響か,暗く重い空気が文字から伝わる。

無益な戦い,いつまでも続く争いを嘆いたトールキンの思いが指環に集約され,
あらゆる人が魅力にとりつかれる,とてつもなく恐ろしい存在となっている。

強力なパワーを持つ物を目前にすると人は,ほぼ100%魅力に取り憑かれる。
欲しくてたまらない衝動を抑えるのは至難の業。
手に入れてしまったが最後,捨てるのも至難の業。

これは,権力,武器などにも置き換えられる。

今も争いが絶えない人類を,嘆き悲しむトールキンの姿が目に浮かぶ・・・


恐ろしい指環を持ってしまったフロドの苦しみ,
闇に支配されつつある中つ国の重苦しい空気など,
本のほとんどを暗いムードが包んでいる一方で,
食事とパーティーが大好きで,旅にも鍋を担いで歩くホビット族,
黒い空にいつか光が射すと諦めない登場人物たちなど,
笑いと,希望も丁寧に描いているから,読んでいて決して辛くはない。

フロド,サム、メリー,ピピン(身長100cm前後のホビット族:緑豊かなシャイア(ホビット庄)に住む)

アラゴルン(エルフに育てられた人間:王位継承者)

レゴラス(不老不死のエルフ:弓と剣の使い手)

ギムリ(ドワーフ族の戦士:斧の使い手)

ガンダルフ(魔法使いというより賢者)

ゴクリ(映画ではゴラム)(喉を鳴らす音からゴクリ(ゴラム)と呼ばれる:元ホビット 本名スメアゴル)

指環を手にしたフロドの葛藤,それを支える庭師のサム,
そして指環に取り憑かれていくうち姿形が変貌してしまった悲しき存在ゴクリ(ゴラム)

この3人を軸に,仲間や各国の人物が入り乱れて展開される物語を読み終えた時には,
勇気と希望に満ち足りた気分になり,心があたたかくなるし,ちょっぴり成長した気さえ味わえる。


信じる心の素晴らしさ,立ち向かう勇気,
自然の尊さ,死の怖さと荘厳,メッセージを挙げれば切りがない。

こんなに壮大で奥行きのある物語が,数千年の歴史のうち約一年程度の話だから,これまた凄い!


巻き込まれながら冒険に出てゆき,仲間が集まり,
敵を倒し,アイテムを入手,大団円する成長ストーリーは,
ドラゴンクエスト,ファイナルファンタジーなどのRPG,
さらにはSF映画,ファンタジー小説,その他ジャンルを問わずあらゆるものの原点となった。

このようにトールキンが生んだ神話創造に影響を受けた人物は数知れず。

そのうちの1人がピーター・ジャクソン監督

「バッド・テイスト」「ブレインデッド」というスプラッターコメディを作ったと思いきや,
「乙女の祈り」で美しく繊細な映像と,少女の狂気を見事に映像化,
「さまよう魂たち」は興行的には失敗だったけれど,面白く楽しい快作であった。
とまぁ,カルトな映画で人気の監督が実は「指環物語」の大ファンなのだそう。

原作が大好きな分,自分の中に出来た映像が大きいから映画化はしにくい。
まして全世界にファンがいる「指環物語」となると尚更。

大胆不敵にも監督は,映像技術の進歩を待ち,情熱に突き動かされる様に映画化プロジェクトを始動。

1年3ヶ月をかけて三部作を一気撮り,プラス追加撮影,
膨大なデジタル処理を施し完成させた「ロード・オブ・ザ・リング」

2002年に「旅の仲間」
2003年に「二つの塔」
2004年に「王の帰還」が公開(海外では2001〜2003年・・・)

全ての撮影と編集・デジタル作業の舞台となった土地は,
監督の故郷であり在住地でもあるニュージーランド。
豊かな自然と雄大な景色,全てをCGで作るのではなく,
そこにある大地が背景だから,映像から命のあたたかさを感じて好き。

監督が設立したWETA工房とWETAデジタル社(ウェイタ)が,
小道具からデジタルまで映画の屋台骨となる全てを担当し,
土の匂いを感じ,鼓動までも感じるCG・VFXの表現,
衣装デザイン,心地良いサウンドなどを産み出す。

文句無しのキャスティングも最高。

などなど,こだわり抜いた映像で語られる指環の軌跡が凄い。

無垢なフロドを始め,旅の仲間たちの成長に感動。

問答無用,いやごく自然に,中つ国の土地へと誘ってくれる圧倒的映像美。

トールキンの偉業とジャクソンの偉業が融合し,
7年をかけて愛する地で愛する物語を完成させた神業を体験できて鑑賞中ずっと幸せ。

これこそが「癒し」!


世界中に読者を擁する原作の映像化にあえてチャレンジ,
結果,自分なりに噛み砕いた物語でありながら,
原作のエッセンスも余すこと無く注ぎ込まれ,
完全無欠のファンタジーであると断言しても過言ではない作品に。

いやぁ,ほんま何事も挑戦であると教えられたよ。

好きこそものの上手なれ

好きの気持ちを大切にして,映画作りを楽しむ姿勢に,生きる意味までも見出させてくれた。

有難うピーター・ジャクソン


さぁ,プロローグは終わり

次は「ロード・オブ・ザ・リング」三部作の旅へ!



LOTR プチ特集 プロローグ


第一部「旅の仲間」

第二部「二つの塔」

第三部「王の帰還」


LOTR プチ特集 エピローグ





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